7/31(金)

無転倒を誇ってきた塾長であるが、本日ついに 転倒してしまった。無念。

三ツ割から高松の池に抜ける山道のカーブをぽてぽて走っていたところ、 地面が泥でぬるぬるのところですべってしまったのだ。右背面を 強打して、しばらくは息ができずしんどい思いをしたが、 息ができるようになると今度は右後ろの肋骨のあたりが痛い。 いやー、スピードは自転車並みだったけど、バイクは重たくて 体勢を保つのが難しかった。
バイクのエンジンがかからず、とりあえず 慣性走行(下り坂ですのや)で下りられるところまでおりた。 近くの民家で、タクシーを呼んでもらおうとチャイムを鳴らすが 応答なし。ちっ。
そこへ罪のないおじさんの車がやってきたので これ幸いと、「今から人と会う約束が・・・」 というおじさんを強引に拝み倒してI山さんの整形外科に連れて行ってもらった。 カブは民家の前に放置さ。
医者に着くと、親切なおじさんに丁重にお礼を述べて (お辞儀するたびに肋骨が痛む)病院に入った。 まさか二日続けてここに来るとは思ってもみなかった。 「バイクでこけて、肋骨が折れたかもしれないんですけど」 というとすぐに診察室(処置室だっけ?)に呼ばれた。 こういう状況で知っている顔を見ると本当に安心する。 宴会のときはただの酔っぱらいにしか見えないI山さんが 頼もしかった。
レントゲンを撮ったところ、肋骨は折れてないと。打撲だってさ。 軟骨が緩んでそれが痛いのかも、とのことで、肋骨バンド と痛み止め(生まれて初めてもらった)をもらって医者をあとにした。 この痛みに痛み止めが効くのかどうかわからんけど、 まあ、ないよりはマシか。 ちなみに、肋骨をやられたときにあわてて処置をしなくちゃならんのは 肋骨が肺に刺さった時だけで、それ以外は肋骨バンドを巻いて 安静にするしか治療方法はないんだそうな。
右手が(肋骨の痛みのせいで)下三十度ぐらいまでしか上がらないため、 本日夕方の授業二コマ分は延期にしてもらった。一人でやってると こういう迷惑の掛け方をしてしまう。もっと自己管理をちゃんとしないと いかん。というか、この状況が明日明後日でどうにかなるとも思えない から、左手でホワイトボードに書くなりしなくてはならないかもしれない。 いやはや何とも。

薬局のお姉さんが別嬪だった。悪いことがあればいいこともあるものだ。

7/30(木)

夕方、久しぶりに青空が見えたので カブでブラついてきた。空が高くて、 すっかり秋みたいだった。
まだ7月なんですが。


こないだの演奏会の打ち上げ二次会の会費を I山さんに払ってきた。仕事場の医院に金を持っていったら、 受付のおばさまにすごく怪訝そうな顔をされた。 確かに意味不明だ。

7/29(水)

こないだの演奏会の打ち上げ二次会の会費を 払い忘れていた。とっととI山さんとこに払いにいかなければ。

夏季限定でうちに来ている付属中の中1の子は結構面白い。 方程式の文章題を解くとき、ほとんどの子は未知数をxとおく。 連立方程式ならxとyを使う。 しかし彼は未知数を(そのときの気分によって)色んな文字でおくのだ。 方程式に出てくる文字がダミーであることを理解できない 高校生がいる中で、彼の認識力は立派だ。

その彼に「何人兄弟?」と聞いたら、もじもじしながら 「弟がいます」と答えた。何を恥じらっている?のか よくわからなかったので「ん?何か問題でもあるの?」 と聞いたら「ふたり兄弟って、なんか変だと思うんです。 さんにん兄弟とかなら普通なんですけど。」
兄弟の前につく言葉の語呂なんて気にしたことがなかったので ちょっと面食らった。でも確かに「二人兄弟」と「三人兄弟」 では「三人兄弟」の方がしっくりくる。


8月13日と14日に数学の特別講習をやることに決定。 各3時間ずつ、数学の論証の基礎を学ぶ。 高校二年生対象だが、一年生の子も(恐いもの見たさで) 参加することになった。おそらく一年生が聞いても 二割ぐらいしか理解できないと思う。まあでも、早いうちから 本格的な話を聞いて、高校生に要求される論理レベルを 知っておくことは悪いことではあるまい。「打ちのめされるかも しれないよ」という僕の警告に対して「是非とも参加します」 と言った彼はチャレンジャーだ。

7/28(火)

今月は冷房をいれている時間が長い。 電気代がどのくらいになるのか、ちょっとこわい。


小学校の英語指導助手の質がもう一つ、 というような記事が読売に出ていた。曰く、 「継続性が必要なのに、一学期だけで辞める人がいる」

わかってねえな。継続性が必要なのに、契約期間の上限が2年 で身分も保障されていない(給料が割といいということだけでは 身分保障されているとは言わない) という現状を、校長や文部省の連中や保護者はどう考えている んだろう。母国を遠くはなれた日本で、 腰を据えてじっくり英語教育に打ち込める環境を作っているのか? そもそも、ネイティヴスピーカーをまともに管理できる 管理職や教諭はいるのか?外国語をなぜ学ぶのか、 教員は自分なりの考えをしっかりと持っているのか?

人件費を削減するために直接雇用をしないような連中に 語学教育についての見識を求めるだけ無駄か。


最近はどこの大学でもオープンキャンパスなるものを やっている。高校生はそれに応募して、大学の見学をする。 塾長が高校生だった頃はオープンキャンパスなんて なかった(少なくとも塾長は知らなかった)。 塾長の記憶が正しければ、高3のゴールデンウィーク に家族みんなで京大を見に行って、その雰囲気にノックアウトされて 京大受験を決めたんだった。

オープンキャンパスにケチをつける気はないが、 なんだかガイド付きツアーみたいで、ちょっと興ざめ な感じがする。

7/27(月)

雷が鳴ってる。我が石原学舍は地震だけでなく、風や 雷でも揺れる。


今日は午前中が公務員試験対策、昼過ぎから中1と中3 の夏期集中(補習)講座、夜は小6英語(横で中2の子が 自習)で、休む暇nothing。昨日の疲れ(演奏会の疲れ じゃなくて、食べ疲れ)が残っているので、今日はもう寝ます。

7/26(日)

今日はオケの演奏会。オケ全体としての出来は よくなかったのだが、ソロ(ヴァイオリンとチェロだけなく、 オケ内のいくつかの管打楽器)が本当に素晴らしく、 かなり救われた。弦楽器の人選をどうするのか (遠隔地の助っ人が多い)、というのが大編成のオケを 組む時は大きな課題になりそう。歩兵がしっかりしていないと、 オケはしっかり鳴ってくれないのだ。

ドヴォルジャークのコンチェルトは、リハーサルに比べると ミスが多かったのだが、それを補ってあまりあるほどの 名演だった。第二楽章の第二主題、カデンツァ、第三楽章の 第三主題、コーダは、珍しく(人生二度目か三度目) 演奏しながら涙が出そうになるくらい の気合いと切なさを感じた。きっちりつけられなかった 自分が情けない。

シェヘラザードはこの一週間ぐらいでようやく 曲の全体像がわかって、楽しくなってきた。遅いっちゅうねん。 ベタで申し訳ないんだが、第三楽章の二つの主題がボロディンの 「ダッタン人の踊り」と和声進行がほぼ同じで、 「ダッタン人の踊り」を弾いていた学生時代の思い出が蘇ってきた。 忘却の彼方にあった記憶が、ちょっとしたことで復活することもあるんだな。 この曲はスポーツ的快感を求める曲なので、元気一杯弾いて いい運動をすることができた。

今回は結果として外国人助っ人(ほんとに文字通りだ)等の力を借りて、 曲がりなりにも演奏会の形にはなった。盛岡組(塾長含む) がもっと奮起しないと、いつまでも彼らが助っ人としてきてくれるかどうかは わからない。

打ち上げ終了後にガムをかんでいたら、 10月にメシアンを一緒に弾くOMKさんから「何かラクダみたいですね」 と言われてしまった。
三谷幸喜どころか、ついに人間失格。

7/25(土)

「定額給付金届いてないねんけど。」
臨時職員「お前はもう死んでいる。」
「ひでぶ!!」

パソコン苦手な臨時職員のおとーさん、おかーさんが、 画面に出てきた文字をそのまま読み上げてしまった というのは十分あり得ることだ。

見過ごしてしまいがちなのは、本来正職員しか見られないはずの 情報が、アルバイト職員にも筒抜けになることだ。 選挙管理委員会のアルバイトにしても同じことが言える。 どこの市町村でもそうなんだろうけど、こういう微妙な仕事を アルバイトにやらせるという神経が塾長にはわからない。 時給1000円未満の割には責任重し。
ま、それによって当面の生活を維持することができるような人々 に対する公共事業の一つである側面は無視できないんだよね。 塾長も恩恵にあずかっていたし、それについては 感謝もしているんだが・・・


明日の演奏会を控えて、今夜は前夜祭だった。 演奏会前日に飲むんですか?という疑問を押し殺して 皆様のあとについていった店は、エアコンが壊れていて サウナ状態であった。堪忍してください。

7/24(金)

小学六年生は、角柱、円柱、斜角柱、 円錐、角錐、その他変な立体の体積を終えてしまった。 えーと、一年分が四ヶ月で済んでしまったんですが・・・ 教科書の内容がスカスカとはいえ、いくら何でも飛ばしすぎたか と生徒に尋ねると「そーでもないです」

ふふふ、覚悟しておきなさい。中高一貫校用の教科書と問題集を使う 八月以降は、楽しくも厳しい日々を過ごさせてあげますよ。


一高野球部はよく頑張った。 私学関係者の皆様方は、自分たちがなぜこれほどまでに苦戦したのかを しっかり反省する必要がある。スポーツにおいて、肉体的 優位は絶対に必要なことではあるが、頭脳や精神年齢も 見過ごすことのできない要因の一つなのだ。
素手のけんかでは人間はトラや象にゃ勝てないが、 大脳新皮質が数百グラム余分についているおかげで 彼らを絶滅の危機に追いやるほどの力を持ってしまった というのが極端な例だ。 そこまで劇的な違いを生むことはないだろうが、やっぱ スポーツでも頭が大事だと思う。


大学時代の友人から「雑記帳を本にして出版する気ない」という メールが来た(もちろん冗談です)。

IQ84ぐらい売れたら、育英会の借金をすぐに返して、石原学舍 を改装して、2000万円ぐらいのチェロ買って・・・ いかんいかん、また夢を見てしまったではないか。

7/23(木)

今春うちを卒業した生徒から電話があった。 居酒屋のトイレからの電話、ということからも彼の 現在の状況がうかがえる。まあ、元気そうでよかった。


一高すげえや。


国保の新しい保険証が送られてきた。 カードになるという通知を以前もらっていたので、 クレジットカードみたいなものを想像していたら、 クレジットカードサイズのただの紙切れだった。 紙質の悪いぺらぺらの名刺みたいなもの。

どういう意図でこんな保険証にしたのかわからん。 経費削減したつもりなんですか?


バイクで走ってたら、4号線脇でしなたけし氏がなんかしゃべってた。 この人優秀らしいんだけど(優秀ってどういう意味なんだろ。 あの鳩山兄はどこかの大学を首席で出たらしいけど、 どこにもそんな面影は残ってないよ)、どーも貧相だ。

前にも書いたけど、エラい政治家の皆様方はお世辞にも男前とは 言えぬ。麻生氏はチンピラだし、小沢氏はヤクザだし、 鳩山氏は・・・ありゃ人間か? 高校の倫理の授業で、プラスとプラスの二択とプラスとマイナスの二択と マイナスとマイナスの二択があって、みたいなことをやった 記憶があるんだが、今回も間違いなくマイナスとマイナスとマイナスと・・・ の選択だな。これまで投票所に行った中で「この人なら」 と思えた人は一人もいなかった。死ぬまでに一度くらいは「 この人に投票したい」と思えるような候補者に出会えるといいなあ。
夢見てる暇あったら明日の授業の準備をせにゃ。

政党を人間に例えてみた。
自民党・民主党・・・仕事ができない上に頑固者のおとーさん二人。 お互い悪口を言い合っているが、実は血を分けた兄弟。 似た者同士は仲が悪いという事実を体現している。
共産党・・・書生さん。口は達者で金持ちだが、地に足がついていない。 思想的に若干偏っているので おとーさんとしても利用する気にならないらしい。
社民党・・・おつむの回転がよくない中学生。最近「基本的人権」 「戦争放棄」なるものを公民で学んだため、うれしくてそればかり 家族に教えたがっている。今のところ人畜無害だが家の中で の居場所はない。
公明党・・・居候。居候とはいえ、金と人脈を持っているので おとーさんとしては追い出すわけにもいかない。 持ち金が一体どういう風にして集められたのかは定かではない。


果物をいただいた。なし三個と桃三個。 金魚と一緒で、食欲を抑えることができない塾長は 一晩で平らげてしまいましたとさ。少し腹が緩くなった ような気がする。んぐぐぐ。

7/22(水)

日食は全然見えなかった。


雨が降り始めたため、 自転車をうちのガレージにおいて帰った生徒が翌日自転車をとりにきた。 一日で蜘蛛の巣が張られたらしく、結構びっくりしてた。 まだまだ甘いな。


昼間で20度いかないのは7月としてはあり得ない気温なんですけど。 今日はTシャツで過ごすのがちょっと寒かった。


スパムメールのタイトルがすごい。
「繁次が禅しい繁は_Jしてね」

もはや日本語ですらない。

7/20(月)

「どのくらいのレベルの子なら受け入れてもらえるのか」 ということを時々聞かれる。この質問に答えるのは 非常に難しい。基本は、トップページにもあるように 「やる気と根気のある子」である。 やる気がないとそもそも勉強を始めることができないし、 根気がないと反復練習ができなくて学力向上はのぞめない。
逆に、 やる気があっても、方向性が間違ってると(悪い意味での)無駄が 多くなるし、根気があっても、反復練習の内容がまずいと 最良の結果を得るのは難しい。だから、そのあたりの 調整役・ガイド役として塾長を利用してもらえれば、それがうちの 利用法としてはベストなのである。
ただ、生徒には生徒の思惑やしがらみがあって、こちらの考える ように誘導するのが難しいこともある。見栄を捨てれば 伸びるのに、と思う生徒が結構いるのだ。 勉強という個人的なものと、学校の授業という社会的なもの がごっちゃになると健全な発達が阻害される。 教科内容を理解したいのか、学校で置いてかれないようにしたいのか、 明らかに前者が優先されるべきで、後者は前者が達成されれば 自動的に達成されるはずのものなのに。

で、冒頭の質問であるが、生徒と保護者と塾長に覚悟が できたと思われた時点で受け入れることにしている。 結果として、学力レベルによる選抜はしたことがない。 受験生の場合は最初に簡単な(問題が簡単だということではなく、 大まかな学力レベルをさぐるための)試験を行うことは あったが、それ以上のことはしていない。 早いもん勝ちというのが真実に一番近いかも。

7/19(日)

今日は、来週の演奏会でソロを弾くマーティンさん のレッスンを受けた。ドヴォコンと、その他いくつか の疑問点について話を聞くことができた。
今回のレッスンは公開ではなかった(僕も公開して ほしくなかった)のだが、実際にレッスンを受けてみて、 やっぱり公開した方が良かったかもと思い直している。 音の出し方、ヴィブラートのコントロール、体の使い方、 左手と右手の動きと協調、歌い回し、基礎練習の方法、 どれもこれまで他の先生から教わったことや 自分で考えたこととはひと味違うものがあり、 非常に新鮮かつ自分の頭の固さを再認識させられる ものだったからだ。今チェロを勉強している中学生や高校生、 チェロを教えている先生方が見物したら、大きな刺激を受けることが できただろう。塾長が恥をさらすだけのことなんだから、 積極的に公開をお願いしても良かったなあ。

今月はチェロ的に結構忙しかったが、寺神戸さんのレッスンといい、 マーティンさんのレッスンといい、十分すぎるほど 報われたのであった。宿題もたっぷりあるぞ。満腹、満腹。
せっかくなのでこれらのレッスンをこれからの練習・演奏や指導に生かしていきたい と真面目に思う。今回のレッスンの録音を聴いていると、難しいところは 意外とそれらしく聞こえるんだが、簡単な(はずの)ところが すごくヘタクソで笑える。何でまっすぐに弾けないんだ、みたいな 感じ。いやー楽しい。

7/18(土)

今日は来週の演奏会のリハーサル。 久しぶりにお会いしたチェロの小西さん(バディヌリ在籍、長野在住) は、数年前に僕と一緒に弾いたのを覚えておられた。 しかし、一緒に弾いたと小西さんが言い張る曲を、 塾長は弾いた覚えが全くない。エルガーの弦セレなんて 弾いてないっすよ、と言ったら小西さんが一言、
「いや、絶対に間違いない。だって君、チェロの楽譜が二段に分かれてる ところで、自分が担当じゃない方のおいしいメロディだけ弾いてたでしょ。 そんな奴見たの初めてだったから、はっきり覚えてるんだ。」

エルガーを弾いた記憶は全くありませんが、その不届きものが 塾長であることだけは確かです。
ちなみに以前、知人の結婚披露宴で弦楽アンサンブルをやったとき チェロにソロがなかったので、編曲者の方に「チェロにもソロください」 と言ったら、それが彼にとってはショックだったらしく、 あとになってからも「編曲してて、そういうダメだしをもらったことはない」 と言ってたっけ。
協調性 nothing 塾長。

7/17(金)

先月の演奏会写真を受け取ったCさんによると、 塾長は男前なんだそうな。
確かに、生まれた時は郷ひろみに似ていて、 中学生の頃はプロゴルファー猿(知っている人いるのかなあ)に 似ていて、大学生の頃は加藤茶とパールマン(知っている人いるのかなあ) に似ていて、最近は木村了(誰?)や三谷幸喜に似ている 塾長としては、男前は当然の称号である(当然だと思っているのは塾長一人) 。最後の一人だけ微妙。

男前か不細工かという問題は、多分に主観的なものらしい。

7/16(木)

ロストロの伝記をジュンク堂で立ち読みしてきた。 彼の指導は無理難題を生徒にふっかけるので有名だったらしい。 コンチェルトやソナタなどを二三日で、あるいは翌日までに全部 暗譜することを要求するだけでなく、ピアノパート も練習してこいと言い、レッスン当日はそのピアノパートを 半音下げて弾かせる、なんて正気の沙汰とは思えない。 塾長は音楽の専門教育を受けたことがないんだが、 音大ってのはそんなすげえことをやってるのか?

それができない生徒、怠けている生徒には 容赦なく厳しかったのだと。ある生徒が例によって、 翌日までにプロコフィエフのコンチェルトを 暗譜しておくようにと言われた。彼女は 頑張ったが夜になっても暗譜しきれなかったので、とりあえず寝た。 次の日のレッスンでは二楽章の途中まで弾いたが、その先は弾けていない ので止まってしまった。
ロストロ「どうして止まったの?先を弾いてよ」
生徒「ここまでしか弾けないんです」
ロストロ「昨夜はどうしてたの?遊んでたの?」
生徒「夜まで練習して、それから寝ました」
ロストロ「(冷たい調子で)・・・君は寝るべきではなかったね・・・」
生徒は泣きながら教室を出て行きましたとさ。

48時間ぶっ続けで練習したという話をどこかで聞いたが、 生徒にもそういうチェロ根性を要求してたのね。 塾長なんて毎日ちゃんと寝てるから、いつまでたっても上手くならんのだな。

ちょっとだけ刺激を受けたので、横の棚においてあったショスタコーヴィチの コンチェルトのスコアを買ってしまった。 一晩で全部暗譜は無理だろうが、三楽章のカデンツァぐらいは(曲も なんとなく聞き覚えがあるし)できるかと思って挑戦中。 音は大体覚えたけど、残念ながら指が動いてくれない。ダメだな。

7/15(水)

どこかの都知事は「侮蔑が政治家にとって一番つらい」 とのたもうておられるが、それはないだろう。 もし本当にそうなら、いくら何でも君らは鈍感すぎる。
実際、侮蔑の対象にならない政治家を探すほうがずっと難しいし、 そもそも存在すら認識されていない小物政治家のセンセイ がほとんどだと思う。塾長は、軽蔑の代わりに 報酬を受け取るのが政治家の仕事だと認識している。


おおお、一高勝ってるぢゃん。すげー。


涼しいんですけど(午後9時現在)。公務員試験対策講座 に来ている生徒は、ここ数日の寒暖の差にやられて風邪を引いたり 体調を崩したりしているらしい。子供ぢゃないんだから、 ちゃんと体調管理をしてください。

この生徒さんは、中学高校ではサッカーしかしていなくて、 勉強についてはほとんど白紙状態だった(去年の浪人生もそうだ けど、うちに来る生徒さんは両極端だ。こつこつ 勉強を重ねてきた子と、全く勉強をしてこなかった子がうちの門を叩く)。
それが、数学の問題が解けると「鳥肌が立つ」ぐらい感激するという。 学ぶ面白さを知らずに人生を送る人がものすごく多いんだということを 肌で感じる。彼のような生徒は、優秀なスポーツ選手であったがために、 試験ではほとんど点が取れないのにもかかわらず、 学業は(暗黙のうちに)免除され、ある意味「勉強隔離」されてきたのだ。 これほど極端な例ではなくても、先生方による手加減と諦めによって 勉強が面白くないものだと思い込んだまま大人になっている人が たくさんいるに違いない。そうやって勉強嫌いが再生産される。
知らなかったことを知る、できなかったことができるようになる、 、別々のものだと思っていた事柄の関係が見える、 これほど素晴らしいこともそんなにないと思うんだけど。 人生には面白いことがたくさんある。ただ、そういうものは ある程度積極的な姿勢で掘り出そうとしなくては自分のものにはならない。 吸収力のある年代はあっという間に過ぎる。若者すべからく学ぶべし。

7/14(火)

暑いんですけど。


チェロ教室の生徒のお母さんが「塾長って人生楽しそう だよね」と言っていたらしい。

・・・どーしてそれを?


もしかしたらメシアンできるかも。今年は本当に 恵まれてるなあ。

7/13(月)

寒いんですけど。七月中旬で朝晩が二十度前後というのが 盛岡らしい。だから盛岡に住んでるのさ。

生徒の一人は窓開けっ放しで寝て、そのまま夏風邪を引いたとさ。 かわいそうに。


太った。体重が増えた。摂取カロリーを増やした自覚は全くない。
よーく考えると、昼食に毎日食べてる4kgスパゲティが 犯人のような気がしてきた。


花畑牧場を知らないと言ったら生徒に馬鹿にされた。 「誰でも知ってますよー。先生もの知らなすぎ」
で、知人友人に尋ねてみたら、確かに十人中十人が知ってる。 でも、生キャラメルなんて知らなくてもいいぢゃないか。 ただの田中義剛だぞ。

7/12(日)

岩大オケのエキストラに出演して、終演と同時に家に帰って 今度はカルテットの練習だった。
一日中チェロを弾き続けて 身も心もボロボロですわ。しかし、ものすごく集中すれば、 (練習してなくて本当にごめんなさい!!)ほぼ初見状態かつ 知らない曲かつゲネプロ本番 でも結構ちゃんと弾けるもんです。 集中力を使い果たしてしまったおかげでカルテットの練習が ほげほげ・・・こちらもごめんなさいです。二兎を追うものは、 という格言そのものの一日でありました。疲れたからもう寝る。

7/11(土)

昨夜酔っぱらって居酒屋いしぴーに転がり込んできた 元同僚の友人は、帰る途中でマクドと吉野家で飯を食い、 そのまま路上でお休みになったんだそうな。

うちの父上みたいぢゃないか。


明日はオケのトラの本番だ。 一度しか練習に参加できてない。ゲネプロ でちゃんと譜読みするしかないな。

何でこんな事態になったかというとだね、 一つには塾長の連絡不足で、もう一つは 学生オケ特有の性質によるのだ。
塾長は前月末に次の月の予定を決めることにしている。 だから、練習日程があらかじめ決まっていないと、 自動的に石原学舍のスケジュールを詰めてしまうのだ。 ということを、学生オケ側に伝えてなかった。
しかーし、仮にそれを伝えていたとしても、 練習の時間などがきちんと決まるのは指揮者練習の前日とか 二日前だったりするのでどーにもならんのだ。 いやはやなんとも。

外部の人間が言うことでもないけど、楽器始めて二、三ヶ月 の子を舞台に乗せてもなあ・・・ハニワになるだけだよ。

7/9(木)

今日は寺神戸氏の公開レッスンの日だった。 フォルテピアノの大井氏は明日以降の演奏会の練習 をしなくてはならないため、帰郷なさった。 心の底からほっとした。スケジュールがおかしくなった スタッフの皆様は心の底からがっくりきたに違いない。

受講生は、音大を目指す高校生二人と、我々アマチュアを 含む弦楽四重奏二組の合計四組。

モーツァルトのソナタを弾いた男の子は、フォルテピアノの 伴奏(まあ、正確にはヴァイオリンのほうが助奏なんだが)が なくて所在がなさそうで、さらに430Hzで調弦をしたせいか、 慢性的に音程が上ずり気味だった。昨日までずっと使ってきた ピッチを一瞬だけ変えるというのは並大抵のことではない。 ピアノと合わせる必要がなくなった時点で、モダンピッチを 選択した方が良かったんではないか。

バッハの無伴奏を弾いた子はまあまあ上手だったが、 電気的なというか、痙攣のようなヴィブラートをかけつづけていて 聴くのがつらかった。アダージョの、しかも割と長い和音のところで 速いヴィブラートをかけるのは、せっかくの純粋な響きを失わせることになる。 音大に入るには、ああいうところにもヴィブラートがかかりますよ、 というアピールをする必要があるのかもしれないが、曲の持つ雰囲気 がぶち壊しになってしまうのでやめた方がいいと塾長は思うなあ。
モーツァルト弾いた高校生もそうなんだけど、古典やバロックを ロマン派のコンチェルトみたいにつやつやの音で、ヴィブラートてんこもりで 弾くと、曲自体がすごく貧弱に 聴こえる。もともと「四大テノール」みたいな、つややかで でかい声(だけ)の為に書かれた曲じゃないんだから。 子供たちがああいう様式感完全無視の弾き方をするのには、 先生の指導やコンクールの審査基準や音大の評価法にも問題がある と思う。

塾長達のカルテットのレッスンはすごく楽しかった。 今、そのときの録音を聴きながら書いているんだけど、 幸せいっぱいですわ。超多忙なため、尻込みするメンバー を強引に引きずり込んでよかった(と自己満足している)。 あちらこちらに驚きのある曲の中に、さらに驚きがあることがわかった。 カルテットは本当に楽しい。

7/8(水)

寺神戸氏のリサイタルを見てきた。夕方の生徒が 30分遅刻してきたので、前半は聴けず。 ぎりぎりのスケジュールでやってるとこういうところで損をする。

会場がすごく蒸し暑くて結構きつかった。 客もしんどかったけど、演奏者も大変だっただろうな。 特に体の大きい人は。

後半最初はモーツァルトのホ短調のソナタだった。 フォルテピアノがヴァイオリンよりもでかくなることは ほとんどなく、バランス的にはモダンピアノの場合と 正反対になっている。CDやラジオで聴こえたことのない 音が聴こえて、あんだか違う曲を聞いているみたいだった。

スプリングソナタはいかにも「今日しか練習してません」 という感じで大変そう。よく間違えておられましたわ。 繰り返しの二回目が良くなっていたように思うのは気のせい? それでも、各楽章ごと、各楽想ごと、同じ楽器を弾いているとは思えない 変化があって面白かった。一瞬プリペアードピアノでもやってるのかと 思うぐらい音色が変わるところもあって、フォルテピアノの ポテンシャルの高さを思い知らされた。 (後記:プログラムを読んだら、 本当にそういうメカニズムがあるらしい。 すげえよ。ハンマーと弦の間に布がはさまる んだと。)モダンであれだけのことやるのは ちょっと無理だろうな。

伝え聞いた話では、我々アマチュアが寺神戸さんの 公開レッスンを受けると聞いた大井氏は「寺神戸さんの レッスンを受けるのは10年早いんじゃないですか・・・」 と早速毒舌を吐いていたらしい。

100年早いということを自覚しております。

7/7(火)

明日と明後日の寺神戸氏の演奏会と公開レッスンは ボヤン氏がけがのためフォルテピアノ奏者が交代することになった。

代役ピアニストの大井さんという方は、 塾長よりずっとチェロが弾ける。 超オールラウンダーで音楽の塊で初見暗譜の鬼で 、学生時代は怪物大井と呼ばれていた人。 口悪いし・・・カルテットのメンバー以外の人から 「下手ですねえ」とか言われたら泣いちゃうよ。
普段の生活では絶対に出会うことのない、もしくは 存在を想像する事のできないタイプの人なので、 一度動いてるのを見ておくことを強く強くお勧めする。 「なーんだ、ボヤンさんじゃないんだ」と思って キャンセルした人は、大損をするよ。

7/6(月)

木曜日の公開レッスンに向けて最後の練習。 疲れきった1stと眠そうな2ndと元気なvlaと テキトーなvcがめいめい好き勝手に弾いておりましたです。 尻に火がついているからか、この一週間ぐらいで 大分マシになったような気がする。
いつものことだけど、あと一週間あれば・・・

7/5(日)

少年の凶悪事件が起きるたびに「けんかをしないから、 相手の痛みがわからない」という意見が出てくる。
正確には、返り討ちにあったときの自分の痛みがわからない、 と言った方がいいな。人間てのは他人がどう思うかなんてことは、 実感を持って考えないもんだからな。


時計バンドを買った。もちろん例のM時計店ではない。 ネットショップ(実店舗もあるらしい)のBESSHOという 店だ。昨日の夕方注文して、今日の夕方届いた。早いわ。
覗いてもらえればわかると思うんだが、ここの店長(か店員さん) は、好きなもの・自分で使いたいもの・ 自分で使っているものを売っている。 商品についてのコメントも、代理店の宣伝コピーをそのまま載せるのではなく、 ちゃんと自分の言葉で書いている。いいところも悪いところも 書いてあるため、かなり安心感がある。 やっぱ、自分の売っている物について 愛着と知識のある人々が商売をすべきだと切に思う。

盛岡では川徳の丸善も実はダメダメな文房具屋である。 ショウケースの向こう側のお姉さんは商品知識ナッシング。 ペリカンから、中仕切りがある二本指しのペンケース が新発売されたとき、塾長はすぐに欲しくなってそれを買いにいった。 ペンを使った人ならわかるはずなのだが、中仕切りのない ペンケースはペン同士ががつがつぶつかってよくないのだ。
で、喜び勇んで川徳に行ってはみたものの、店員さんは「え、そんなのあるんですか?」 普段からペンを使ったり持ち歩いたりしたことのない人は、この手の新製品が 出ることの意義がわからんのだろう。結局「ペリカン日本に確認して、 注文しておいてください」と言い残してカワトクを後にしたのであった。

時計やペンはどっちも庶民的には安くはない嗜好品である。 高価なものを扱う人々は、品物に対してそれなりの知識と愛情を 持っていてほしい。塾長の好きなものを売っている盛岡のお店は どっちもクソであるのがとても残念。ふう。

7/4(土)

オーバーホールに出した時計が返ってきたというので、 道又時計店に行ってきた。
「五分ほどお待ちください」 と言われて十分ほど待たされて、ようやく二階から 店員の兄ちゃんがおりてきた。
「リューズが重たいということでしたが、 ちょっと確認していただけますでしょうか。」

おめえはアホか。 おめえが二階で時刻を合わせるついでに力一杯巻き上げちゃってる から、これ以上巻き上げることなんぞできんわ。
どうしてここまで素人かつアホな店員がいるのか さっぱりわからん。満面の笑顔以外に大切なことが もっとあるだろう。道又時計店にはもう二度と行かぬ。 時計を買いにいくこともないし、オーバーホール依頼もしない。 時計のことを知らん若者と金持ちの年寄りだけを相手に商売をしてるから、 あんなクソみたいな接客でもうけられるんだろうな。あと、 ケチ臭い送料や手数料もとってるし。みんな、目を覚ませ。


今年入ってきた高一の生徒さんは非常に優秀だ。
うちで作っている数学の課題も、すべて自力で解けるとまではいかない までも、内容をしっかり理解できているし、別解やちょっと視点をずらした 発展的解説をおもしろがって聞いてくれる。

英語に関しては、うちでは文法と構文の基礎(およびそれまでに 出てきた単語や表現を覚えること)の解説と演習 を終えてから、入試型の演習に入るのだが、この生徒の場合は 文法や構文を自力で身につけることができそうなので、 三年生がやっているようなレベルのテストゼミをやることにした。
本格的な問題は初めてのことだったので、今日はかなり面食らった みたいだ。目標としては、制限時間内で六割ぐらいであろうか。 この調子でコツコツ続けていけばどこの大学でも通るだろうな。 楽しみ。


ドヴォコンの代弾きは今日が最後だった。 何だかコンチェルトを弾く時の音の出し方がちょっと わかったような気がする。
先日のマーチンさんの弾き方を見ていると、弓をパンパンに張って、 かなりごしごし押し付けて弾いている。そうするとまっすぐに飛ぶ 力強い音が出るのだ。そういえば、以前シュタルケルの公開レッスンを 見に行った時も、ドヴォコンを弾いている女の子に向かって 「もっとしっかり弓の圧力をかけて。弦をなでていても音は出ない」 というようなことをかなりしつこく言っていたっけ。

それで、今日はいつもよりも三割ぐらい強めに弓を張って、 五割増しぐらいの圧力で弾いてみた。気のせいかもしれないが、 過去二回に比べると音が出てたような気がする。自分の音の 客席での残響も聴こえた。今度のマーチンさんのレッスンでも とりあえず今回ぐらいの力加減で弾いてみようと思う。

んじゃ、室内楽でも弓を張ってぶりぶり弾いたらいいじゃないか、 と言われるかもしれない。残念ながら、ブリブリ弾くと音質が 室内楽にはあわなくなるのだ。コンチェルトは拡声器を使った独演会 で、室内楽はその名の通り部屋の中での普通の対話である。 部屋の中で声を張って対話をすると、なんか変だよね。
だから、頑張らなくても自然に音量が出る楽器が欲しいのさ。

7/2(木)

元同僚のパソコンのハードディスクが昇天なさったらしい。 バックアップを取るということをしていなかったため、 こつこつ作りためておいたテキスト素材やら資料が すべて道連れに。
いやいや、想像するだにおそろしい。塾長は割とこまめにバックアップ を複数のディスクやノートパソコンに放り込んでるので、多分大丈夫。 だと思いたい。


今月末の演奏会でソロを弾くマーティンさんの レッスンを受けられそう。ドヴォコンも見てもらいたいけど、 そのまえに楽なヴィブラート、途切れない ヴィブラートのための基礎練習や、でかい音を 出すための訓練についてのサジェスチョンがもらえる方がありがたい。
間に入ってくれたTさんに感謝。

7/1(水)

塾長は水筒男子だ。要するに、市販のペットボトル飲料が高すぎる ということ。何で塩水500ccに150円も払わにゃならんのだ。


クソ暑い日が二三日続いたと思ったら、 昨日今日はやたら涼しい。これが盛岡の正しい 夏なのかもしれない。


三人乗りの自転車を認めるってのは、塾長には 全く意味が分からない。 子供を二人乗せて自転車に乗りたがるという感覚も 理解不能だ。 そんなに自分の子供を危険にさらしたいのか? 地面を歩いてても、手をつないでても車にはねられることがあるのに。

くだらない規制をかけたがるくせに、 こういうところで踏ん張ることのできない お役所もクソだ。チャリンコ業界から ゼニでももらってんのかね。

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