5/30(土)

とある大学内の施設で働いている、チェロ教室の生徒 から聞いた話。

仕事をしてたら学生が寄ってきて「ゆうき、ありますか?」 と聞かれた。「勇気100パーセント忍たま乱太郎?」 と思ったら(古いです・・)「有機化学」の 参考書のことだったんだってさ。
あなたが知っていることを私は知らない、私が知っていることを あなたは知らない、という認識は見ず知らずの人(だけでもないか) とのコミュニケーションでは基本なんではないか。

全然関係ないけど、こんどエキストラで出演する学生オケ の子から練習日程通知メールが来た。「夕方ぐらいから始まる」 ってあんた、夕方のいつよ?それと、複数のトラにメールを出したみたいで Ccにいくつか知らないアドレスがくっついていた。 こういうのはどうなんでしょうね。上級生は、 大人を相手にするときの礼儀を教えてあげないのかね。 大人相手以前の話のような気もするけど。

自分のことは棚に上げるお子様塾長。


弓の毛替えも終わって、すっかり臨戦態勢の塾長。あと二週間だ! チケットはまだありますので、ワシに言ってくれればとっておきます。

昨日、ペレーニのドヴォコンの録画(こないだNHKでやったみたいだ) を借りた。YouTubeでも10年ぐらい前の演奏を見たことがあるんだけど、 この人は上手い。背骨はひどく曲がっていて姿勢は悪いが、体の他の部分 の使い方は素晴らしい。発音に特徴があり、非常に明瞭なアーティキュレーション を聞かせてくれる。随分前にラジオで聴いた バッハの無伴奏も名演だったが、コンチェルトもいい。お国柄なのか、 本人のキャラクターなのかわからないが、こういう音を「オリジナル」 (あの、オリジナル楽器という意味のオリジナルじゃなくて、 他の人では聴けないという意味のオリジナルどす)と言うんだなあと実感。

技術面では、 指を伸ばしたり縮めたりするフィンガリングを多用していて、参考になった。 このタイプのフィンガリングは、音程を大きく外すリスクを減らすのに役立つ。 ロストロはジャンプ型のフィンガリングがお好きだったようで、 響きもリスキーだった。ロストロの気合いが聞こえる、みたいな。 ペレーニのは、バッハでもそうだがどちらかと言うと作曲家が 聞こえるような演奏だ。チェロを聴き始めた頃はロストロ命だったが、 最近はペレーニやウィスペルウェイを聴きたいと思うことが多い。

5/29(金)

「弁当がまずいからバイトを辞める」と言っていたうちの 親父、次のバイト要員が見つかったのでようやく辞めることが できるんだと。

理由が下らない割には、義理堅い辞め方をしたと思う。 時給数百円で雇われてるんだから、義理なんて感じる必要ないのに。 デタラメなのはお互い様でしょ。
立場の弱いものが、じっと黙って働き続けてきたのがこれまでの日本。 何でおとなしくしてこれたかわかりますか。 どうしてこれまでの日本がこれからは続かないのか、わかりますか。

5/28(木)

スペシャルドリンクに使う黒酢を、ブルーベリー黒酢に してみた。ただの黒酢よりはマシになったような気がする。


近くの生協のレジは、レジを開けなくても金の出し入れが できるようになっている。駅の自動券売機みたいに金を入れて、 おつりも同じようにじゃらじゃら出てくる。確かにあれなら レジ強盗もお帰りになるだろうな。


岩大の横を通りかかったとき、どっかで見た顔の 女子大生とすれ違った。三十分ぐらい考えて、ようやく クソ高校で3年か4年前に教えたことのあるUさんという生徒だと いうことを思い出した。
昔の生徒の顔を思い出せる記憶力を自慢すべきなのか、 毎日のように顔を合わせていたにもかかわらず思い出すのに 30分もかかったことを嘆くべきなのか、よくわからない。

5/27(水)

クラリネットトリオの練習。休憩1回だけで四時間弱。 やることいっぱいあるんだね。練習終わった途端に 疲れが出てきた。うちに着いてからは何もする気なし。 リクライニングチェアでうとうとしてたら、 寒くて目が覚めた。

後は集中力と気合いだ。今日もいい練習だったが(再び自画自賛)、 もう少し本番までに時間があれば・・・ まあ、時間があったらあったで、余裕かましていつも通り 一ヶ月前から青くなって練習するんだろうな。 学習しない塾長。


公務員試験を受験する生徒に数学というか数学パズルを 教えている。レベル的には中学校や高校でやる方程式に パズル的要素を加えたもので、全然難しいものではない。
ただ、中学校や高校の問題だと未知数を求めておしまい、ということが ほとんどなのに対して、公務員試験は最後の一押し余分な計算 をしなくちゃならんことがある。それがよくわからんらしい。
結局、問題文を丁寧に読んで(いや、そんな難解なものじゃないんだけど) 常識的に方程式を立てたり図を描いたりすればいいんだが、 今の生徒はかなり苦戦している。何が問題なのか。
読解力である。図や表を普通に読む、 人の話の筋道を正確に理解する、ということも含めた、 総合的な読解力である。程度の差はあれ、前に進めない 生徒の問題はここにある。「問題が何を言っているのかわかりません」 という質問をこれまで数多く受けてきたが(この生徒だけでなく)、 ほとんどの場合は教科内容の理解不足というよりは、日本語の 読解力不足によるものである。というか、日本語がわからないから、 教科内容の理解も不足するのだ。

根っこが深すぎて、一介の塾長には手が出ません。

5/26(火)

チェロ教室は途中から定期試験対策(中二数学)に。 フレキシブル塾長。

小学6年の算数は比と比の値について。「比とは何ぞや」 と考えると、これがなかなか一言で説明するのが難しい。 「割合」なんて言葉は小学生は知らんからな。 結局、具体例をいくつか挙げて、感覚的に理解してもらう という方法しか思いつかなかった。

高二女子は力のモーメントとそのつりあいについて。 明日物理のテストらしいんだが、その全範囲について 二時間ほどでできるようになるのは無理だ。 というか、それができるなら二ヶ月も授業をする必要は ないからなあ。
というわけで、範囲の中でモーメントのところだけ集中的に やりましたよと。本当はこれでも足らない。 後は自分でやってもらわないと。 「試験範囲はモーメントだけぢゃないー」と 生徒に抗議されたが、うん、中途半端に全部やるより、 できるところを一ページでも一行でも増やした方がいいのさ。ふふん。


昼過ぎからホテル東日本で弦楽合奏のアルバイト。 もう少し時間があれば、パーティの食事をいただけたのに。 残念!!!おいしかったらしいんだよなあああああ。

今日は何だか盛りだくさんで、疲れちったよ。

5/25(月)

湿度の高い日の方が、湿度の低い日よりも下痢率が高い。 なぜだろう。いや、別に年中下痢してるわけぢゃないんだけど。


昼飯は元同僚のS先生とうどん。カレーライスうどん大盛りを 頼んだら、量が多すぎて夕方になっても消化しきれない。
死んだじいちゃんの言葉が頭に浮かぶ。「腹も身のうちやで」
じいちゃん、死ぬまで関西人でした。

5/24(日)

そういえば、明日は父方のじいちゃんの命日だった。 中学生のときだったが、奇跡的に死に目に会えたんだったな。


昨日のドヴォコンの敗因を考えてみた。
最近、6月演奏会の曲が割と弾けるようになってきたのは、 ドヴォコンを練習して技術的に余裕が出てきたのが あるような気がする。室内楽にはそれほどえげつない重音が あるわけじゃないし、ハイポジションでごちゃごちゃしたことを やらにゃならんわけでもないし。

というわけで、来月にもう一度やらせてもらう 代弾きに備え、これからしばらくポッパーの 難しい練習曲(ドヴォコンより数段難しい)を いくつかやることに決定。必要以上の準備をしないと、 緊迫した場面では力を出し切れないもんだ。 いつも自分の生徒には言っていることなんだが、 自分ではやらない塾長であった。

5/23(土)

冷蔵庫の中に、賞味期限を一週間ほど過ぎた 牛乳を発見した。捨てようとしたら、なかからヨーグルトが でてきた。


ドヴォコン代弾き。オケの参加者が少なかったせいか、 割と自分の音は聞こえた。でも、やっぱり硬くなってしまい、 弓の弾力が感じられず、左手の滑りも悪かった。
あと、オケや指揮者に合わせようとしたのは間違いだった。 それができるほどの技術は僕にはない。来月は、オケも指揮者も気にせず、 自分がちゃんと弾ける状態で弾こう。まあ、本来は向こうがこっちに つけるべきで、そのための練習なんだからな。

5/21(木)

あづい。とろける。


クラリネットトリオの練習。いい練習ができたと 思う(自画自賛)。技術的な問題点がぼちぼち 解決して、スコアも大体頭に入って、 他の人の音が聞こえるようになってきたのが大きい。 なんだかよくわからんが対話も増えたし。 室内楽の楽しみはここにあるのじゃ。
あとは、個人技の精度を本番ぎりぎりまで上げていくこと。 この曲はとりあえずめどがついた。

今日の練習には岩手日報さんが取材に来てくれた。 ありがてえ。でも、いきなり「今回の演奏会に向けた抱負を」 とか言われても、困るです。まさか「とまらずにさいごまでひくことです」 とか言えないでしょ。

ちなみに、今日ポストに入っていたマシェリにも演奏会の 宣伝が載っていた。「若手実力派による」ってことは、若手じゃない おじさんは実力派でないということを暗に(そして正確に)意味している んですな。まあいいや。おじさんはおじさんなりに頑張って パーソナルベストを目指しますから。

5/20(水)

簡易製本機を導入した。これまではテキストや課題をルーズリーフに 綴じられる形で渡していたのだが、バラバラになったり、なくしたりと 評判が悪かったからだ(これはワシの責任なのか?)。
大学生協なんかに置いてある製本機の家庭版なんだが、 高価な物だと思っていたらたったの6000円。 背表紙のところにのりがついた特殊な表紙カバーも 一枚あたり150円で、拍子抜けするぐらい安い。 試しにテキストを製本してみたら、結構いい感じ。 どっかで買ってきたみたい。


ああ、意思伝達とは難しい。自己嫌悪。

5/19(火)

二人来ている一高生のうち、片一方の子がもう一方は一体誰なのか、 やたらと気になるらしい。どうでもいいっちゃいいんだけど、 それでもわかるまでは気になるんだと。

まあ、もう少しでたどり着きそうな感じだな。

5/18(月)

朝っぱらからやたらと風が強い。屋根の一部がはがれちゃったよ。 これだけ強い風でも強風警報はでてない。おそらく、警報が出る レベルの風が吹くと、うちは屋根が飛ぶ。


コントロール可能な物事について、無駄に神経質な反応 をすることを過剰反応という。

で、インフルエンザはコントロール可能だとみんな思っているんだろうか。 会社や学校をお休みにすることが、そんなに大層なことなのか。 冷静であることと、状況をなめていることをごっちゃにしてないか。 過剰に気を使えばいいじゃないか。オイルショックなんかとは 全然違うんだぞ。

ちなみに、先月盛岡の高校で流行ったインフルエンザ が豚系じゃなかったと誰が言えるんだろう。 一高では100人ぐらい学校を休んだんだぞ。 そういう情報ってちゃんと行政側に伝わっているのか、 市民に伝わっているのか、すごく疑問だ。
時既に遅し、って感じだけど。

5/17(日)

おでってで練習した後で一階の居酒屋に寄って飯を食ったら、 男前の店長さんから「この間来てくださった方ですよね」と言われた。
記憶力いいなあああ。


弦を替えた。これであとは弓の毛を替えるだけだ。 いつもよりもちょっと早いタイミングで演奏会モードに 入っている。気合い入れすぎてバテないようにしなくては。

今回は、A,DがEvah PirazziのSolistでC,GがOliveのセット。 かなり値引きしてもらって、それでも全部で3万円。後で書くけど 弦の定価設定はどうかしてると思う。絶対おかしい。

AはLarsenよりも音が太い感じ。Larsenのような、ドカンと音が 出る感じはない。よく言えば柔らかい音、悪く言えば こもった音といったところだろうか。
Dは予想外によい。スピロコアにちょっと似た音色で、 しかしスピロコアのような貧弱な響きではない。Oliveに比べると 若干細い音だけど、十分及第点と言える。
C,Gはこれまで通りOliveで特に変化なし。というか、 これまで張っていたOliveがそれほど劣化していなかった らしいことがわかってちょっとびっくり。意外と長持ちするじゃん。

それにしても、ここんとこの弦の価格高騰はいくらなんでもひどい。 海外の通販サイトを見ると、Oliveなんかも半額ぐらいで買えるのがわかる。 関税や輸送費込みでだ。
例えば 輸入代理店に対して小売店が 「最近のお客さんは海外のネット通販を利用してる ようで、店頭では売れなくなってるんですよ」みたいな情報を 流して間接的な圧力をかけるってのはどう。 どこぞの輸入代理店はぼろ儲けしすぎてる。
円高でも円安でも輸入品は向こうよりこっちの方が高いんだから (円安なら値上げして、円高になっても値段据え置き)、 輸入代理店を見限るような勇気ある店が出てきてくれるとありがたい。 今の状態だと、生徒に新しい弦を使いなさいとは言えない。

5/16(土)

Yahooのトップページに「不毛地帯」の 広告が載っていた。なんだかハゲ薬の宣伝 みたいに見える。何だ、唐沢寿明ハゲたのか?みたいな。


6月演奏会のピアノ弾きがやむを得ない事情で 交代することになった。それで、今日は新しいピアノ弾きと の初めての合わせ。

塾長が言うことではないけど、すげえ上手いよ。 指が回るとか音がでかいということじゃなくて、 コントロールがきいてて、こちらが全く不安を感じないという タイプ。ソロだと別の弾き方をするのかもしれないけど。
今回の二人みたいによく弾けるピアノ弾きが もっと表に出て活動しててくれれば人探しにも苦労しないのに、と思う。 ピアノ弾きがソロだけでなく、室内楽にも興味を持って 営業活動をしてくれればありがたいんだけどな。


啄木賢治青春館で原田智子さんと高田元太郎さんの 演奏会があったので、もぐり込んできた。 客がぎっしりで暑いのなんのって。で、あれだけ客が入ると 響きが完全にデッドになってしまって、無伴奏は結構大変。 お客さん半分ぐらいの方がよかったかも。 チケット収入のこともあるからあんまり座席を絞ることも できないのだろうが、本当に青春館の良い響きを聞かせるには、 そこら辺の落としどころも考えなくちゃならんのだろうな。

前半は上述のように響きがデッドなため、多少硬く なっていたようだが、後半の民族音楽系はのびのび弾いていて 面白かった。
塾長のチェロ用演奏台を高田さんに使ってもらったのだが、 効果がどうなのか、もう一つわからず。やっぱリハーサルも 見てみたかったなあ。

5/15(金)

隣のアパートの二階ができてる・・・


正常な運転が困難な状態の方が罪が重くて、 正常な運転が困難でない状態の方が罪が軽いというのはよくわからない。 ちゃんと運転できるのにしない方が、人としていかがなものか と思うんだけど。
というか、結果が同じなら罪も同じでいいんじゃないか。 法律ってのは本当によくわからない。


「他の人たち弾けてるから、ワシだけが問題だ」 というような話をしたら、青春館のおねえさんに えらく不安がられてしまった。

でもね、一番不安なのは塾長なのです。 不安を感じない演奏会は今まで一度もなかったし、 これが塾長的デフォルト。本番当日もビクビクして、ステージ上 でもときどきビクビクする予定。
とはいえ、今回も周りは実力者で固められているので ビクビク度(何だそれ?)はマックスにはならないにちがいない。
塾長の幸福なところは、これまで自分より上手な人たちとしか 組んだことがないってことかな。こういうときはチェロでよかったと 思える。他の楽器だと上手な人がいっぱいいて、わざわざ塾長レベル の人間に声をかけるなんてことはないだろうから。

まあ、何にせよ久々にわくわくしてる。なかなかその、 絶対に弾きたい曲だけで演奏会に出演するということは難しい ことだから。

5/14(木)

隣の工事が朝7時半から作業をしている。 朝は何もなかったのに、昼頃にはアパートの一階部分ができていて びっくり。こんなに簡単にできるのに、あいかわらず住宅 ってのは値段が高い。


ちょっと小遣い稼ぎをしようと、在宅の科学技術翻訳 に登録してみた。ところが、エントリーシートは携帯番号が 必須になっていて空欄だと送信できない。 仕方がないので090-1111-1111で送信してやったよ。
携帯持ってて当たり前、ってのを強制されるのはムカつく。 人の生活様式を決めつけるんじゃねえ。

と書きながら、大容量ファイルを送れない携帯メールは嫌いで、 生徒に「パソコン使え」と言う、一貫性のない塾長。

5/13(水)

カルテットのレッスン@石原学舍。 楽しかったけどバテた。これであとは6月演奏会 に向けて練習するだけだ。
と思ったら、来週末はドヴォルザークのコンチェルト の代弾きをするんだった。譜読みは15年前に終わってるんだけど、 指が言うことを聞くまでにあと15年ぐらいかかりそう。


近くの業務スーパーだと、スパゲッティが4kgで980円だ。 あまりに安くて、味がどうとか、コシがどうとか、made in Chinaとか どうでもよくなる。

P.W.アンダーソン(*)をもじって言うと、Less is different. て感じかな。安さは質を越える、みたいな。

(*)P.W.アンダーソン:アメリカの物理学者。 凝縮系の理論において対称性の自発的破れ などの概念的枠組みを作った。他にも 色々やったり言ったりしているが、塾長は覚えていない。 1980年頃ノーベル物理学賞。
More is different.はアンダーソンお得意のワンフレーズの一つ。 構成要素の個数が多くなると、物質はその構成要素とは質的に 異なる性質を示す、あるいは温度などのように 構成要素そのものが持たないような属性を 持つようになる、というような意味である。
素粒子物理や宇宙物理との研究費獲得競争をするとき、 物性物理が素粒子物理に従属するものではないということを 主張するために作られたフレーズなんだろうと想像している。


昨日散歩していたら、自民党と民主党と共産党の ポスターを並べて貼っているガソリンスタンドを見つけた。 無節操とはこのことだ。
どこが政権とってもうちには関係ありませんから、 という皮肉だったのかな。

5/12(火)

小学6年生算数。かけ算の復習をしてから、 割り算に入る予定だったのだが、ちょっとしたはずみで 雑談モードになってしまった。こうなると 塾長は止まらない。数学オリンピックの話や、 部活動の話や、京都での学生生活の話や、 阪神大震災当日の話や、うちの庭の話や、 ばあちゃんの話であっという間に一時間以上過ぎてしまった。

まあ、たまにはいいか。来週こそ割り算だ。


迷いに迷って数年、とうとうチェロの演奏台を購入した。 ロストロポーヴィチ、マイスキー、ウィスペルウェイ、鈴木秀美といった 一流チェリストが使用したことがあるんだそうな。 折りたたみ式でしめて17万円。すごい高いけど、 新しくチェロを買うと、最低でも一桁は跳ね上がるので、出費としては 絶対的には安くはないが相対的には安い。

で、感想。まず、作りはちゃちである。合板でできているのだが、 塾長が乗ると撓む。おそらく、100kg以上のチェロ弾きが 乗ると割れる、もしくはきわめて不安定な弾き心地になる。
音自体は確かに変わる。A線の第4ポジションぐらいまでは、 ぶんぶん鳴るようになる。ただ、端で聞いている人にとって どうなっているのかはわからない。
エンドピンを刺さないと効果は感じられない。 鈴木秀美氏がエンドピンなしでこの演奏台を 使用していたというのは奇異に感じられる。 もしかしたら塾長の耳が鈍いだけで何らかの 変化があるのかもしれない。

今週末の演奏会で(塾長が出る演奏会ではない)、実験的に 使ってもらう予定である。ただ、前述の通り板が撓むので 椅子の上で激しく動くタイプの奏者にはちと厳しいかもしれない。 いずれにしてもちょっと楽しみ。

5/11(月)

小沢も鳩山も辞めるんか。親分にも一般ピープルにも もの言えぬ人間だけが執行部に残るわけだ。ふふ。


元イラク駐留米兵が殺人罪などで有罪なんだそうな。 人を殺してなんぼの狂気と、人を殺して有罪の正気が ごっちゃまぜになっている、正真正銘の分裂病国家アメリカ。

戦争状態における人権を云々するんじゃなくて、戦争自体の是非を 問うべきなんじゃないの。戦争ってのは戦闘員・非戦闘員の区別なく 敵を皆殺しにするものなんだから。日本の敗戦をよーく思い出したまえ。 コソボやダルフールを思い出したまえ。
腰抜けマスコミと似非人権保護団体にはうんざりですわ。

5/9(土)

暑くなってきたので、2009年度版スペシャルドリンクを 作ることにした。2008年度版は水、塩、ポッカレモン、酢、蜂蜜を ぐちゃぐちゃに混ぜて作った。今年は、 水、塩、黒酢、オリゴ糖でいこうと思う。さっき飲んでみたけど、 もう一つピンと来ないな。


6月演奏会の練習。クラリネット三重奏は一楽章しかできなかった。 二楽章はともかく、三、四楽章の目鼻がつかぬ。 塾長以外の二人が上手なので、あとはワシだけなんだけどね。

今回初共演のクラリネットとピアノの方は、練習中に ほとんど意見、不平、不満、などを表明してくれない。 必然的に、普段から練習の時にはとりあえず言いたいことを 言いたいだけしゃべっておく主義の(どんな主義だ) 、塾長の無責任な発言だけが 練習室に響く。
「ヘタクソ」とか言われると塾長はちょっと傷つくけど、 もう少し建設的な意見が飛び交ってもいいかも。

「今日はチェロの音がよく聞こえる」と言われた。 場所のせいだろうな。 (こっそり。ちょっと練習して、怪しいところはスコアも調べた。)

5/8(金)

最高気温28度。ここは、本当に盛岡なのか。


4日の雑記帳を見たYC(学生時代の友人)から、 お湯を注ぐだけでできるヴァンホーテンのミルクココアが送られてきた。 最近はこんなものも売ってるのね。こりゃラクだ。でも高そう。


チェロの生徒の一人がヴィブラートをかけたがっている。口には出さないが、 左手が動きたそうにしている。このままだと、変なヴィブラート になりそうなので、正しいヴィブラート練習法を教えることにした。

しつこく言わなくてはならないのは、ヴィブラートはすべての音に かけるものではないということである。輝かしい音が欲しいときに、 ちょっとアクセントを付けたいときに、必要な音だけに コントロールしてかけるものなのだ。
ヴィブラートはバロック時代には 装飾の技法の一つとして使われていた。また、19世紀を代表する チェリストの一人であるピアッティはほとんどヴィブラートを使わなかった ということである。
カザルスも「ヴィブラートをかけ続けるのはアホだ。 単調すぎて飽きちゃうだろ」 と言っている。少なくともヴィブラートをかけ続けるならば、 スピードや幅を変化させないとカザルスの言うように「飽きて」しまう。 変化のないヴィブラートをかけることは、ノンヴィブラートを ダラダラと続けることと同じで、曲の盛り上がりや重要なアクセント を無視することになる。これではヴィブラートをかけて曲にアクセントをつける という当初の目的 を果たすことができない。

変なヴィブラートをかけることの弊害は他にもある。指導者や先輩が 「ヴィブラート!」とか言う度に、無理矢理ヴィブラートをかけようと 無駄な力を入れてしまい、 結果として指が回らなくなったりシフトがうまくいかなくなる 、というのはよくある話である。 学生アンサンブルのおそろしさはそういうところにある。 他の人がヴィブラート(もどき)を使っていると自分も、と思っちゃうのだ。
ちなみに、一度腕が硬直すると、演奏中に腕の脱力状態を 復活させるのは至難の業である。 よいヴィブラートをかけているときには、無駄な力が体から抜けている。 無駄な力が入っているときにはよいヴィブラートはかからない。

手を動かしているんだけど、ヴィブラートがかからないなあ、という人は まず左手がラクに押さえられているか、無駄な力が入っていないかを 確認するのが先だよん。それで、 かける必要のある音をチェックして、どの音にどういうヴィブラートをかけるか 考えるのじゃ。ただ何となく手を動かしても、百害あって一利無し。

よくわからんのはロストロのヴィブラートだ。ロストロは シフトの後の音でヴィブラートをかけないことが結構あって、 びっくりする。彼の場合はノンヴィブラートの音自体が素晴らしいので、 そういうところで無造作なことをやっても許されるのかもしれない。 ボロディンカルテットのベリンスキーも、朗々と歌っている途中で 無造作なフラジョレットが聞こえてたりして「?」と思うことが あった。この無造作ノンヴィブラートは ソヴィエトの人たちの特徴なんだろうか。

5/7(木)

電話をかけてきて「今いいですか」と聞く人がいる。 今よくないなら塾長は電話に出ません。


爪切りを買った。6800円もする高価なやつ。 すごくよく切れると(アマゾン的に)評判だったのでめちゃくちゃ期待 していたのだが「ふーん」という程度だった。 何事も期待しすぎるとよろしくないようで。

弦楽器を弾く人間は、爪が長くてはいけない。 爪が長いと、指を立てて押さえたときに、指先の肉でなくて 爪が指板に先についてしまい、弦をしっかり押さえられないからだ。
指先の形には個人差があり、蛙の指先みたいに指先が膨らんでいる 羨ましい人もいれば(石原学舍の生徒に一人そういう子がいる)、 塾長のように指先の肉があまりないため、押さえるのに苦労する人間もいる。 塾長のような指の場合は、深爪で爪が剥がれるぎりぎりのところま で爪を切らないと指を立てて押さえることができない。
だから、昔はヤスリを使ったりいろいろと工夫をして爪をできるだけ 短くするようにしたものだ。最近は、爪切りでガッツリ切ってしまえば いいとわかったのでヤスリなどという小細工はしない。 でも時々失敗して爪が剥がれる。切れ味のよい 爪切りならリスクが減るかと思ったのも、今回高価な爪切りを 購入した理由である。

ちなみに、弦を押さえる角度は曲や奏法によって変わるので、 必ずしも指を立てて押さえなくてはならないということはない。 ただ、ある種の曲では隣の弦に触ってはならないようなパッセージが 出てきたりするので、そういうときには指を立てなくてはならない。
つまり、指を寝かせて押さえる分には指先の状態については全然 気にする必要がないんだけど、指を立てて押さえるときには 指先の状態が非常に大切になるってこと。それと、曲によっては 指を立てなくちゃならんことがあるから、立てて押さえることはいつでも できるようにしとかなくちゃならんということだ。
先生によっては、立てて押さえることが至上命題みたいに言うこともあるけど、 そこら辺は臨機応変に、自分の頭で考えてベターな選択をしてね。

5/6(水)

昨日、分数を小学生の生徒に教えながら、クソ高校 教員時代に教えていた金○君というすごい子を思い出していた。

彼は柔道部員で、塾長が管理人をしていたクソ高校の 学生寮に住んでいた。そのため、試験前などで彼が苦境に 立たされるたび、塾長は彼に勉強を教えていたのだ。 正確に言うと、勉強というより、おとなしく座って人の話を ちゃんと聞くように諭していたのだ。

彼は高校数学をまともにできるほどの学力を持っていなかったので、 試験対策をするときはいつも中学レベルのことから復習(というか、 中学レベルのことが全く身についていないので復習とも言えない) しなくてはならなかった。

そんなことが続いて、そろそろイライラしてきた塾長は本格的に 金○君を鍛えようと、彼がつまづいている小学4年生のところから 丁寧に教えることにした。分数計算も当然やり直しである。
で、まず分数の足し算から始めるのであるが、どうしても 三分の一足す三分の一が六分の二になってしまう。分母と分母、 分子と分子を足したいみたいなのだ。ただ、これをうまく説明するのは 結構難しい。「三分の一ってのはな、三リットル入る鍋に一リットル 水が入ってるのと同じなんじゃ。でな、三分の一足す三分の一ってのはな、 この鍋二つに入ってる水を片方の鍋に全部移し替えたときのことを考えるんじゃ。 三リットル入る鍋に二リットル入ってるじゃろ。だから三分の二なんじゃ」

しばらくはこれで納得して分子だけを足すという作業をしてくれた。その後、仮分数 (四分の五みたいな分数のこと)が出てくると、また混乱が始まった。
「先生、四分の三足す四分の三なんですけど、四リットルの鍋には 六リットル入りません」

二時間ぐらい同じような計算をさせると、その日のうちなら やり方を覚えているのだが、次の日になるとまた元に戻ってしまう。 三分の一足す三分の一 が六分の二になっている。結局、金○君の特訓は小学校六年生レベルの途中まで やった。そこで塾長はクソ高校を見限り(これは金○君とは関係ない。 あくまでも、クソ高校と塾長の問題である)金○君から解放された。 その後、クソ高校の元同僚から「金○が石原先生に数学を教えてもらいたい って言ってるんですけど」という話を聞いたが、塾長は超多忙で 余裕がないため断ってしまった。受験生がいなければ相手をしてもよかったかも しれないと思っている。
彼はこれまで面倒を見た生徒の中でダントツに すごい生徒だった。そんな彼も今年の春大学に入学した。 ぼんやりしているところ以外はとても素直ないい子だったんだが、 本当に大学に行ってよい生徒だったのだろうか。 もっと別の進路を考えた方がよかったのではないかと思うこともある。

5/5(火)

京大オケチェロパートの同窓会が今年も開催される。 去年は京都かどこかでやったんだけど、塾長は忙しくて参加 できなかったのだ。今年は盛岡が候補地に挙がっていて、 盛岡開催なら塾長は確実に参加できる。というか、もし そういうことになったらホストとして多少は雑用を しなくてはならない。できるだけラクしたいけど。

しかしあれだな。時間がないという理由ならともかく 「金がないから盛岡だとありがたい」ってあり得ないだろう。 大人のくせに「金がない」なんて、学生みたいな ことを言う恥知らず塾長。


定額給付金の申請書が来た。ゴミ箱へ直行。はした金はいらん。


小学生は通分、約分と分数の足し算引き算かけ算をやった。 かなりたくさん練習問題をやらせたので、 最後のほうはへばっている感じだった。なんかの本に 「教えるときは腹八分目で」と書いてあったが、 今日はちょっと大盛り過ぎたかも。反省。よくできる子だとどうしても たくさん詰め込んでしまいがちになる。「まだ食べられるんですけど」 という分量を見込むのが結構難しい。


高校生の子はGWで休みだと思ってたらしい。 見たことのないご家族(いとこか?)が玄関口に出てきて すごく怪訝そうな顔をしていた。まあ、そりゃそーだ。

5/4(月)

うちの親父は、こないだ決まったばかりの弁当配達の仕事を 辞めるらしい。昼飯に渡される弁当がまずくて 楽しくないんだと。そんな退職理由があるのか。


ちょっと気が向いたのでココアを買ってみた。 作るのが面倒で、買って二日で台所の奥に格納。 湯を注ぐだけでできるお茶というのはえらいよ。


左まぶたがぴくぴくする。


お隣の工事は仕事熱心で、土日でも朝八時半から 作業をしてらっしゃる。朝からうちの床が揺れてる。 GWぐらい休んでくれ。

5/3(日)

6月14日(日)の演奏会チケットが発売開始となりました。 川徳・松本伸弦楽器工房・もりおか啄木賢治青春館 ・プラザおでっての各プレイガイドでチケットをご購入いただけます。 一枚1000円でございます。皆様是非チケットを買って、 見に来てやってくださいまし。


忌野清志郎の声と歌はもう一つ好きになれなかったけど、 テレビでしゃべってるのは結構好きだったな。


数学は頭だけでやるもんだと思い込んでいる人が結構多いが、 それは大きな間違いだ。
昨日生徒からメールで「常用対数 がよくわからない」という質問がきた。 対数の典型的な応用で「2^10は何桁の整数か」みたいな問題 だったと思う。教科書傍用の問題集には「n-1<=log x< nなら n桁」みたいなことが書いてある。こんな公式?はわざわざ 覚える必要がない。ちょっと具体例を考えてみればその場で導ける。 例えば234は3桁の整数であり、不等式10^2<=234<10^3を満たしている。 両辺の常用対数をとれば2< log234<3となり、これが3桁の整数 である条件であること、そしてn桁であっても条件は同様に考えられることは 自明である。「n-1<=log x< nならn桁」という公式は、このように30秒もあれば すぐにわかることなのだ。この作業を2、3回やれば、覚えようとしなくても 覚えられるし、記憶が怪しくなったら自力で導きだすこともできる。
丸暗記ではこうはいかない。忘れたらお終いである。 だから導出可能な公式を丸暗記することは、試験対策としても馬鹿げている。 理解することなしに点数をとろうとする ことは人生における最低の無駄だと思う。

上のようなことがしっかり理解できていれば、2^10の最高位の数は何? みたいな問にも簡単に答えることができる。

ちょっと(場合によってはたくさん)手を動かすことによって 見えてくることは結構侮れない。数学の問題を見て、 頭だけでなんとかしようとする子は、数学(だけじゃなくて他の科目も) に対する姿勢が間違っている。実際、難関大学で出題されるような 難しい問題には、試行錯誤の作業が必要とされるものが少なくない。 問題文が抽象的すぎる(一般の自然数nについての問題だったり、 よくわからない関数だったり)場合には、具体例を作って 感触を確かめるという作業が必須である。高校一二年ぐらいだと、 学校の授業でそのレベルの問題をやることはまずないが、 それでも早い段階で手探り作業の訓練を 始めるべきだと思う。

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